電子書籍あり 心に響く漢詩名句辞典 日本語の言葉の引き出しを確実に増やす表現辞典。引用・活用自由自在! 漢文 ★★★★★★★ 入門 初級 中級 上級 書籍を購入する ※品切れ(再入荷通知サービスが利用できます) 他のネット書店で購入する 著者名 田中春泥 ISBN 978-4-86064-257-0 ページ数 464ページ 判型 A5判 並製 価格 定価2,750円(本体2,500円+税10%) 発売日 2010年04月19日発売 立ち読み PDFファイル(354KB) この書籍に関するお問い合わせはこちら 内容紹介 漢詩は「知」「情」「意」という、人の心の三つの働きが満遍なく発揮されているトータルな文芸です。そして漢詩には、人生のさまざまな局面における感情や情緒があますところなく表現されています。本書では長い歴史を経て、すでに日本語の中に溶け込んでいる漢詩名句を時代を問わず幅広く収録しています。2000以上収録された漢詩名句を目で味わい、声に出して味わう、そしてそれらを気軽に引用したり活用したりできるように五十音順に配列しました。漢詩名句を味わうことでより一層日本語の表現が豊かになり、言葉の引き出しが確実に増えます。… もっと見る 著者コメント (「はじめに」より) 本書では、『詩経』『楚辞』を初めとする古詩から、明・清といった比較的、近代の詩までを幅広く取り上げているが、中でも、〝漢詩の花.とも称すべき唐詩には最大のスペースを割いている。そして、日本で最も親しまれてきた二大選集である、『唐詩選』と『三体詩』に収められた詩からは、十二分なほどの漢詩名句を網羅することができたと自負している。 そして、それに次ぐのが宋詩であるが、宋詩の場合、唐詩におけるような、日本で広く親しまれた選集というものが皆無に近いので、いきおい、蘇軾(東坡)、黄庭堅、陸游といった大詩人の詩句に偏りすぎてしまった、という憾みがなきにしもあらずである。 なお、従来、漢詩の本では、まず、原文を旧漢字で掲げるということが常道とされてきたが、本書では、最初に述べたように、〝日本語.としての漢詩名句に気軽に親しんでいただくということが、唯一最大の目的なので、あえて原文は掲げず、いきなり、新漢字による読み下し文のみを掲げることにした。そして、そうすることによって、限られたスペースの中で、一聯でも多くの漢詩名句を収録すべきではないかと考えたのである。 とは言え、その読み下し方には、大いにこだわりを持っている。そもそも漢詩では、同一の詩句についても、古来、人によって、さまざまな異なった読み下し方がなされてきた。たとえば、同一の漢字を音読みする人もあれば、訓読みする人もあるし、日本語としての「てにをは」の使い方も、人によって相当、違ってくるといった具合なのである。そして、その、いずれもが間違いではないのだが、本書では、それらの中で最もオーソドックスであり、人口に膾炙(しゃ) していると思われる読み下し方を選んだつもりである。 それはともあれ、もしも、これを機に、もっと本格的に漢詩を読み込んでみたいという読者がおられたならば、巻末に、かなり詳細な参考文献を掲げてあるので、それらの諸書の方に就いていただければ幸いである。 最後に、繰り返しになってしまうが、本書によって、〝日本語.として我々を感動させてやまない漢詩名句に幅広く親しんでいただき、さらには、それらを日常の言語生活の場で存分に引用・活用していただくことによって、読者の皆様の言葉の引き出しを、否(いな) 々(いな) 、〝日本語.そのものの言葉の引き出しを、より一層、豊かなものにしていただけたらと願ってやまない次第である。… もっと見る 田中春泥(たなか しゅんでい) 昭和27年、福岡県生まれ。早大文学部卒。俳人。古典俳句研究者。漢字漢語に趣味が深く、愛読書(!?)は『大漢和辞典』。著書に『書けなくてもいいけど読みたい漢字』『ついつい会話に使ってみたくなる四字熟語』(ベレ出版)、『読めるようで、なぜか読めない漢字』(PHP研究所)がある。また、軍記や野史を偏愛し、『戦国武将男の値打ち』(三笠書房)がある。※この情報は 2010.04.19 時点のものです。