売れてます電子書籍あり 歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方 歴史を動かす原動力とは?その事象の深層をとらえる! 世界史 ★★★★★★★ 入門 初級 中級 上級 書籍を購入する 他のネット書店で購入する 著者名 伊藤敏 ISBN 978-4-86064-718-6 ページ数 303ページ 判型 四六判 並製 価格 定価1,760円(本体1,600円+税10%) 発売日 2023年03月24日発売 立ち読み PDFファイル(1MB) 目次 PDFファイル(934KB) 目次 第1部 世界史を俯瞰するための通史 第1章―古代 第2章―中世 第3章―近世 第4章―近代 第2部 時代区分から読み解く歴史の本質 第1章―古代とは? 1.そもそも時代区分とは?―「特徴」=「システム」 / 2.都市国家と領域国家 / 3.「世界帝国」―古代の集大成 第2章―中世とは? 1.ヨーロッパにしかない時代、中世 / 2.二度の民族移動が中世を作った / 3.「ヨーロッパ世界」の誕生―キリスト教の時代が完成 / 4.第二次民族大移動―「外部勢力」と地方分権の時代 第3章―近世とは? 1.どっちつかずの時代? / 2.大航海時代―商業の時代! / 3.近代世界システム―「世界の一体化」が始まる! 第4章―近代とは? 1.産業革命―大量生産の時代が到来 / 2.ナショナリズム―前近代に国民はいなかった! 終章―世界史の全体像―古代、中世、近世、近代を整理する 第3部 世界史を再発見する歴史の視点―より深い理解へ導く味方 第1章―交通網がつないだ帝国―すべての帝国は道を通す! 1.帝国が必ず手掛けるものとは? / 2.ローマ街道ー街道から広がるローマ支配 / 3.ユダヤ教の成立―一神教という画期的宗教! / 4.キリスト教―布教が世界を席巻する! 第2章―中世と馬―1241年、東西の騎馬が対峙したとき 1.「騎士」とは何か? / 2.騎士の戦術―馬具が決定づけた「衝突撃」 / 3.騎馬遊牧民と馬―交易と戦闘のエキスパートたち / 4.1241年、モヒの戦い―ヨーロッパと騎馬遊牧民、決戦の舞台 第3章―辺境から始まった近代 1.近代はスイスより始まる?/2.資本主義の拡大―カルヴァンと予定説/3.もうひとつの近代―社会主義の根源 この書籍に関するお問い合わせはこちら 正誤表 内容紹介 世界史の各時代を成り立たせている根本的な要素や性質(=歴史の本質)を徹底的に読み解き、「世界史を再発見」する一冊。個々の歴史事象は単独で起きているわけではありません。歴史にはそれぞれの時代を方向づけている原動力となるものがあります。本書では、まず通史で世界史を俯瞰したあと、各時代の本質的な特色をあぶり出しながら、世界史の全体像をつかみつつ、歴史の「なぜ」を明らかにしていきます。さらに歴史の細部を丹念に読み解いていくことによって、より具体的に時代に通底する本質に触れることができ、歴史の理解が深まります。本書を読み進めるほど、耳にしたことのある断片的な世界史の知識が高次元でつながり、さらなる知的興奮を覚えることができるでしょう。… もっと見る 著者コメント (「はじめに」より) 本書のねらいは、読者のみなさんに「世界史を再発見」してもらうことです。もっといえば、「世界史のイメージを一新させる」ことを、究極の目標としています。 世界史に苦手意識を持っている方は、少なくないかと思います。苦手な方は、「用語が多くて覚えきれない」「国や人物が目まぐるしく変わって追いかけられない」「地域や時代を飛び飛びに学ぶので混乱する」などを理由に挙げるでしょう。そんな方に、まず考えていただきたいことがあります。それは、「世界史が得意な人の気持ち」です。「気持ち」と述べましたが、ここでは「心理」といったほうがより理にかなっているかもしれません。そこで質問いたします。苦手な方も得意な方も考えてみましょう。 問.世界史の面白さとは何か。簡潔に答えよ。 「簡潔に」です。得意な方は、熱っぽくあれこれ並べ過ぎないようご注意ください。さて、苦手な方はどのように考えたでしょうか?苦手なのだから想像するのも難しいかもしれませんが、比較的思いつきやすいところでは、「歴史上の人物の裏話や、意外な人間性に惹かれる」「歴史を動かした出来事の経緯やスケールに面白みがある」などではないでしょうか。これらの解答については、世界史が得意な人も、うんうんと頷いてくれるのでは、と思います。その共通点は、いわば歴史の「ドラマ性」です。実際、大河ドラマをはじめ、歴史はよくTVドラマ化されています。「事実は小説より奇なり」といいますが、世界史や日本史には目を見張る出来事や魅力的な人物が数多く登場します。 確かにこうした歴史の「ドラマ性」はとても面白いでしょう。私も、このような「ドラマ性」の楽しさから、歴史が好きになっていったので、例外ではありません。とはいえ、私が訴えたい「面白さ」は、こうした「ドラマ性」とはまた一味違うものです。 では、初めの質問に対する私の解答です。それは、「世界の動きが手に取るようにわかること」です。「やたらスケールが大きくないか?大袈裟な」と思われるかもしれませんが、これは決して比喩でも誇張でもありません。今この世界で生じている出来事の大半は、過去の歴史に起因するものばかりです。これを小説や漫画に当てはめれば、「伏線回収」にあたります。つまり、この「伏線回収」が、今この瞬間の、現実世界のあちこちで発生しているわけです。世界史を理解することは、こうした様々な「伏線」を知っておくことになります。そして、その「伏線」が現代につながったことを知ると、私はえもいわれぬ面白さを感じるのです。このような体験を、少しでも多くの人に味わってもらいたい……そんな思いが、私の日々の授業の根底にあり、本書の目指すところでもあるのです。 そしてまた、この「伏線」を理解することが、「歴史の本質」をつかむことに他なりません。本書では歴史上の様々な「伏線」を回収していくことで、「歴史の本質」に迫ろうというものです。そこで、第Ⅱ部と第Ⅲ部に「キークエスチョン」を設けました。読者のみなさんも、本書のいたるところに散りばめた「伏線」がどのように回収されるのか、キークエスチョンの答えを考えながら、宝探しやミステリー小説を読むような感覚で、私と一緒に「世界史の本質」に触れていただければと思います。ピンポイントの人物や出来事といった、局所的な「ドラマ性」にはない、世界史の奥深い面白さを、本書ではご紹介していきます。 だからこそ、本書は読む人を選びません。ですので、以下に少しでも当てはまる方は、きっと本書を楽しんでいただけるのではないかと思います。 ・世界史をある程度勉強したことがある ・世界史はほとんど、あるいはまったく勉強したことはないが、学びなおしたい ・学生時代に世界史が得意だった ・学生時代に世界史が苦手だった 得意な方は、これまでの歴史のイメージや理解が覆されると思って、苦手な方は一から新しい知識が増えると思って、楽しみながら読み進めてください。いずれにせよ、各所に散りばめた「そういうことだったのか!」という意外性が、本書の最大の特長です! また、得意・苦手を問わず、 ・世界史を勉強しなおしたいけど、何から手を付ければいいかわからない という人には、本書がまさにうってつけです。ぜひ本書を橋渡しにして、ご自身の世界史への関心を、より広げていただけましたら幸いです。 本書は3部構成になっており、各部の内容は以下のようになっています。 ・第I部……古代から現代までの世界史を通史で概観します。いわば「通史のおさらい」です。太字で示された箇所は本質をとらえる「伏線」に当たります。 ・第Ⅱ部……古代、中世、近世、近代という時代区分から、各時代の「伏線」を回収しながら、その本質に迫ります。 ・第Ⅲ部……第Ⅱ部であつかった「本質」から、3つのテーマを出発点に、世界史の「再発見」に臨みます。 以上が本書のねらい(=コンセプト)です。ここからは、いよいよ読者のみなさんと一緒に、隠された「伏線」を掘り起こし、まだ見ぬ世界史の「再発見」へとご招待いたしましょう。… もっと見る 伊藤敏(いとう びん) 1988 年、東京都に生まれる。筑波大学卒業、同大学院にて修士号を取得し、博士後期課程単位取得退学。高校非常勤講師や塾講師を経て、2019 年より代々木ゼミナール講師として首都圏や北海道などで予備校講師として活動。板書での図解、なかでも正確無比な地図の描写と、「世界史の理解」を信条とした解説に定評がある。趣味は素描画、喫茶店めぐりなど。 著書に『歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方』(ベレ出版)、『ビジネスエリートが知っておきたい教養としてのヨーロッパ史』(PHP 研究所)がある。 ※この情報は 2024.09.20 時点のものです。