電子書籍あり 愛しのゴキブリ探訪記 ゴキブリ求めて10万キロ 生物 ★★★★★★★ 入門 初級 中級 上級 書籍を購入する 他のネット書店で購入する 著者名 柳澤静磨 ISBN 978-4-86064-750-6 ページ数 240ページ 判型 四六判 並製 価格 定価1,980円(本体1,800円+税10%) 発売日 2024年01月24日発売 立ち読み PDFファイル(7MB) 目次 PDFファイル(817KB) この書籍に関するお問い合わせはこちら 正誤表 内容紹介 ゴキブリは世界に4000種以上、日本では60種以上が生息しています。黒くて素早い、家の中にいる生き物というイメージが強いかもしれませんが、ゴキブリはとても多様な生き物で、鮮やかな緑色のゴキブリもいれば、カブトムシのようにゆったりとした動きのゴキブリもいます。 虫好きが高じて昆虫館で働き、いまではゴキブリストと名乗っている著者。じつは、最初からゴキブリが好きだったわけではありません。あることがきっかけでゴキブリの概念が崩れ去り、彼らのことを何も知らないのに気づいたそうです。 「ゴキブリとはどんな生き物なのだろうか」。 ゴキブリのことを知っていくうちに、その魅力にハマり、ついには彼らを探して旅をするようになった著者。本書は、憧れのゴキブリたちを求めて日本や世界を旅し、そこで出会ったゴキブリを紹介するサイエンスエッセイです。 さぁ、ゴキブリの奥深き世界へ、一歩踏み出してみよう。… もっと見る 著者コメント (「はじめに」より) 私はゴキブリが好きだ。 「ええ、信じられない」 「物好きだな」 「なんでゴキブリ?」 今、皆さんが思ったことは手に取るようにわかる。 ごく一部、「私も好き」と思ってくれた読者の方もいるだろう。 ゴキブリは多くの方に嫌われている昆虫だ。それゆえに、「ゴキブリが好きだ!」と言うと、さまざまな疑問が沸き上がってくるのではないかと思う。 私は現在、静岡県にある磐田市竜洋昆虫自然観察公園という、昆虫館と野外公園が併設された施設で働いている。ここで私はゴキブリの魅力を広めるべく、「ゴキブリスト」を名乗って展示や講演会などを行なっているのだが、頻繁に「なぜゴキブリが好きなのですか」と聞かれる。これはゴキブリが多くの方に嫌われているがゆえのことだろう。もし、私が「カブトムシが好きだ!」と言っても、「そうなんですね」で終わってしまうはずだ。 ゴキブリは世界に四六○○種以上(Beccaloni、二〇一四)、日本では六四種(柳澤、二〇二一)が生息している。毎年多くの新種が発見されており、これからも種数は増えていくだろう。家の中にいる黒くて素早い生き物というイメージが強いと思うが、ゴキブリはじつはとても多様な生き物で、鮮やかな緑色の種もいれば、カブトムシのようにゆったりとした動きの種もいる。多くの方のもつイメージのなかのゴキブリは、ごく一部の種をもとにした、狭い範囲のゴキブリ像なのである。 かくいう私も、最初からゴキブリが好きだったわけではない。むしろその逆、とても嫌いな生き物だった。見るだけで背に汗をかくし、恐怖で動けなくなる。虫好きが高じて昆虫館で働きはじめてからも、ゴキブリは嫌いなままだった。しかし、あることがきっかけでゴキブリの概念が崩れ去り、私は彼らのことを何も知らないことに気づいた。ゴキブリとはどんな生き物なのだろうか。彼らのことが気になりはじめてしまったのだ。 そしてゴキブリのことを知っていくうちに、その魅力にハマってしまい、ついには彼らを探して旅をするようになった。ゴキブリ展の開催、新種の記載、図鑑の作成などを経て、ゴキブリの世界にどんどん足を踏み入れていき、気づけば、まだ見ぬ魅力的なゴキブリたちに「いつか出会ってみたい」と憧れを抱きはじめた。 本書では、私が憧れのゴキブリたちを求めて旅をし、そこで出会ったゴキブリ、起こった出来事を紹介する。第一章ではゴキブリ嫌いからゴキブリが気になる存在となった話を、第二章では国内でのゴキブリ探しの話を、第三章では海外でのゴキブリ探しの話を紹介する。 世界には魅力的なゴキブリがたくさんいる。家の中に出てくる「黒くて素早い」彼らだけがゴキブリではないのだ。 さぁ、ゴキブリの奥深き世界へ、一歩踏み出してみよう。… もっと見る 柳澤静磨(やなぎさわ しずま) 1995年生まれ、東京都出身。 磐田市竜洋昆虫自然観察公園職員。ゴキブリ談話会世話役。 幼少期からゴキブリが大の苦手だったが、2017年に西表島で出会ったヒメマルゴキブリのゴキブリらしからぬ姿に驚き、それ以来、ゴキブリの魅力に取りつかれた。 現在はゴキブリストを名乗って、ゴキブリの展示や講演会などを通してゴキブリの魅力を伝えている。 2020年に35年ぶりとなる日本産ゴキブリの新種2種を記載し、その後も複数種の新種を発表している。 著書に『ゴキブリ研究はじめました』(イースト・プレス)、『ゴキブリハンドブック』(文一総合出版)、『学研の図鑑LIVE 新版 昆虫』(Gakken、分担執筆)がある。 https://twitter.com/UABIrurigokihttps://gokiburiyashiki.website/※この情報は 2023.11.27 時点のものです。