2024.10.25 編集部コラム 紙焼き写真の残し方 先日、数千枚におよぶ紙焼き写真を処分しました。といっても、360枚アルバム3冊にまとめて、それ以外の多くを捨てたということです。実はこの紙焼き写真の整理は、4年前から始まっています。それまで、撮りためていた紙焼き写真は段ボール箱に入れて保存していたのですが、湿気や経年劣化で変色したり、写真同士がくっついたりして、傷みが激しくなりつつありました。そこでネガと紙焼き写真をスキャンしてくれる業者に頼んで、すべての写真をデジタル化しました。 しかしそこからが問題でした。スキャンするときはすべて捨てるつもりでしたが、いざ実行するとなるとなかなかそういう気持ちになれません。紙焼き写真には、単なる画像データにはない温もりや情念が宿っていて捨てがたいのです。そこでイベントごとに数枚ずつをピックアップして残すことにしました。あとは写っている友人ごとにまとめて本人に渡すことにしたのです。なかなか骨の折れる作業でしたが、人生を思い返す貴重な時間ともなりました。 写真を整理するに当たって最も大変だったのは、時系列に並べることでした。コンパクトカメラ時代は、日付が入っていましたが、一眼レフ時代は芸術家気取りで入れておらず、調べるのに時間を要しました。せめて旅行や登山、スナップには日付を入れておくべきでした。日付があると、具体的に当時のことが蘇ってきて、自分の歴史資料にもなります。 余談ですが、本の処分も写真の整理と似ていますね。紙の本には温もりがありますし、ちょっと本を開くと、読んだ当時が思い返されたり、読みふけったりしてなかなか捨てられなくなります(笑)。 モリ