2007.08.22 著者のコラム MBA ENGLISH ボキャブラリー石井竜馬 MBAと聞くとなんだか堅物で難しそうな経営学のイメージが先行してしまいがちですが、実際のアメリカのMBA(経営大学院)では実に幅広い学問分野の知識を基礎から学び取ることができます。もちろん、なんとなく勉強していたのでは、毎日寝る暇もないぐらいたくさんの課題が出されるレポートや日々の授業の予習復習にすらついていくことができません。でも、帰国子女でもない私がなんとかやっていくことができたのは、覚えていればとても便利な単語群があることに気づいたからです。それら単語群をこまめに毎日パソコンに記録していきながらリスト化していったのがこの本の始まりです。 私がアメリカの大学院にMBA留学したいと心に決めた時、その大きな動機のひとつにはアメリカの最先端のビジネス理論を学び、自身で起業をしたいという事柄がありました。起業と言っても簡単なことではありません。日本では12年間、伊藤忠商事(株)に勤務しながら、それはそれでとても充実した企業人としての生活を送らせていただいておりました。その状況に決別して、なおかつ起業によって成功する確率など誰にも測れない世界に飛び込んでいくのはとても勇気のいることでした。それなら、いっそのこと自分は他人にはなかなか真似の出来ないことをやってやろうと考えていたのです。世界最高のビジネス理論を学び、MBAでの経験を自分の人生の宝物として礎にしようと考えました。実際、次々と発信されるアメリカ企業社会の創造性をバックにした最新のビジネス理論はとても新鮮に感じていました。縁あって合格したミシガン大学のMBA(Ross School of Business)はそのような自分の希望をすべて満たしてくれた素晴らしい学校でした。優秀で親切な教授陣、学校のスタッフ、豊富な選択科目、夜どおし開いている図書館、一生の友人となるクラスメートなど、列挙に暇がありません。そこで気づいたのは実際のアメリカの大学院や企業社会などの知識コミュニティーで使われる英単語は、日本の大学や資格試験の受験対策に学ぶ語彙と大きく異なっているように感じたことです。 アメリカ留学中、情報のシャワーを浴びながら、単語力の欠如のために知らないことに対する理解を省略せざるを得ない状況にはとても焦りを感じていました。しかしそれらの単語をあきらめずこつこつと覚えていくことで、アメリカで発信される情報の中で自分が吸収することのできる量が飛躍的に増えていったのです。 この本は、私のアメリカでの体験を読者の皆様が日本にいながら体験できるよう考えて作った本です。これらの単語を覚えたところで大学受験に役に立つとかTOEICの点数が上がるという作り方はしておりません。しかしながら身につけるとアメリカの知識人たちと対等に渡り合えるようになるというレベルの英単語集はそう多く日本にはないと思います。しいて言えば、アメリカの大学院を受験するときに必要とされるGMATやGREという試験については少しは意識しましたが、それらの試験に必要とされている上級単語のレベルをも凌駕しているといっても過言ではないと思います。3615語という多くの英単語を身に付けていただくために、読者の皆様に少しでも覚えやすいと感じていただけますよう、できるだけカテゴリーに沿った編集としました。単語集という性質上、内容もそれほど早い時期には陳腐化しないと思いますので、焦らずこつこつと勉強していただければ良いと思います。いつまでも読者の皆様の傍らに置いて頂きながら末永く皆様の勉強や趣味に役立てて言っていただければとても嬉しいです。 関連書籍 MBA ENGLISH ボキャブラリー CD BOOK MBA・ビジネス・アメリカ生活で本当に必要な英単語3615 石井竜馬ビジネス英語