2007.09.13 著者のコラム 中学・高校6年分の英語を総復習する平山篤 こんにちは。本書が出来た経緯や目指したものを少しお話ししたいと思います。 本書は「進行形には、なぜbe動詞があるのか」という視点から英語を眺めていけば、そのルールが見えてくるのではないかというアイデアを基に書き始めました。また、今回特に心がけたのは、読んだ方に「すっきりした」と感じてもらえるものを作るということでした。そのために「英文法の全体像がはっきりみえる」ということと「自分の文法力を具体的に測れる」ことに重点を置いた構成にしました。 英文法と言うと「ややこしい」「退屈」というイメージを持たれている方も多いと思います。私自身もかつては英文法(というか英語自体)に全く興味がありませんでした。(高校時代、英会話サークルみたいなものがあったのですが、そこの連中については、理由もなく「嫌なやつらだなあ」と感じていました。) しかし、ある時「自分が教わった英語の勉強の仕方以外にも方法はある」と気づき、いろいろと英語について考えるようになりました。 現在は情報過多とも言える時代なので、どんな風に勉強すればよいのかと悩まれている方も多いと思いますが、私なりの結論は、語学のアプローチは“Small Grammar, Large Vocabulary (小さな文法、大きな語彙力)”に絞ってよいのではないかというものです。この二つを兼ね備えれば、会話でも読書でもいろいろ楽しめると思います。 Small Grammar とは、文法を「目的」ではなく、あくまでも「手段」ととらえ、できるだけ簡単に考えていこうというものです。No GrammarでもなくLarge Grammarでもありません。乗り物に例えるなら、自転車ですね。自転車はなかなか軽快です。免許もいらず(どんなレベルの人も読める)、スピードも十分感じられ(どんどんページが進む)、行き止まりになってもすぐに方向転換できる(自分で間違いを修正できる)。そんなSmall Grammarを目指したものが本書です。 現在、予備校生から高齢者まで幅広く英語を教えていますが、教え方は基本的には一通りです。「英語を出来るだけ簡単にとらえよう」ということです。そういう方向に向かっていくと「英文法」もなかなか楽しいですよ。本書を読んだ方にも、そんな風に感じていただければなあと思っています。 関連書籍 中学・高校6年分の英語を総復習する CD BOOK わからない項目をはっきりさせるセルフチェック方式で、学校で習った英語を一気におさらい! 平山篤英会話・表現集 英文法