2016.07.26 編集部コラム 絵本売り場をうろつく 先日、書店さんの店頭で泣いてしまいました。なぜかというと『いつもいっしょに』(こんのひとみ作、いもとようこ絵、金の星社)を立ち読みしたから。近くにいた書店員さんは、さぞかし不審に思われたでしょう。 かわいらしい絵が目に入り、ふと手にとったのですが、内容もとてもよく、感動せずにはいられませんでした。読み終わると、やさしい気持ちになります。 それからというもの、書店さんをブラブラするときは、児童書売り場にも行くようになりました。『しごとば』(鈴木のりたけ、ブロンズ新社)や『りんごかもしれない』(ヨシタニシンスケ、ブロンズ新社)が最近のお気に入りです。いまの季節にオススメなのは『かわ』(鈴木のりたけ、幻冬舎)で、魚と一緒に川の中を泳いでいる気分になれます。大人も楽しめる絵本はたくさんあるし、子どもの頃に読んだものを読み返してみるのもおもしろいと思います。 児童書売り場というと、店内で一番、整理整頓が追いつかない場所のひとつだと思いますが、小さなイスやテーブルを並べたり、きれいに飾りつけたり、出版社別ではなく著者別に本を並べたり、フェアやイベントを開催したり、工夫のしがいのあるコーナーでもあると思います。 絵本との偶然の出合いをつくってくれる書店さんに感謝しながら、今日も30代・男性・独身の私は、子どもに混ざって店頭でおもしろい絵本を探すのです(なので、決して怪しいものではありません)。 ナガセ