2020.10.13 社長コラム 独裁国家ベレ出版!? 当社は、自分で言うのもなんですが、なかなか自由な社風の会社だと思います。社員同士が肩書きではなく「さん付け」で呼び合うなど、上下関係もゆるやかです。また、社内会議の際には、誰に対しても率直に意見を述べるのが良しとされます。社長の意見に、真っ向から反対を表明することも大いに歓迎です。 ただ、自由に意見を闘わせた結果、全会一致の結論が導き出されるとは限りません。賛否がまとまらなくても、何らかの決断を下し、速やかに事態を先に進めなくてはいけません。 そこで、ベレ出版が採用しているのが社長による「独裁」です。 結論が出るまでは、自由に発言できますが、ひとたび社長が決断を下したときには否応なく、その決断に全員が従ってもらいます。反対多数でも、社長の決断が絶対です。これを「民主的独裁」と呼んでいます。言葉にすると怖い感じですが、自由闊達な意見交換と、スピーディなトップダウンを両立させることを目指したルールです。 このルールの肝は、社員が会社を信用できるかです。「独裁なんだから反対意見を言っても仕方ない」とか「反対意見を言って社長に嫌われたら大変」などと思われると、活発な意見が出なくなってしまうので本末転倒です。また、反対を押し切って決断を下した場合に、社内に不満が溜まることも危惧されます。そのため、独裁者と言えども、常日頃から民衆(社員)の声に耳を傾ける姿勢が問われているわけです。 現状は、皆が独裁者を恐れずに(?)果敢に意見を出してくれています。一方で、決断する立場としては、意見を聞きすぎて決断がブレていないか、という点にも注意が必要です。独裁者って、もっとワガママ放題かと思っていましたが、民主的独裁者は、意外といろいろなところに気を配るので、実はあまりワガママを言えないのが実情です。