2022.05.10 社長コラム 小さいこともいいことだ 最近は、春が来たと思ったらすぐ夏が来るように感じますが、ともあれ春が来まして、街はフレッシュな新入社員で溢れています。ベレ出版は18名の小さな所帯で、めったに増員しないので、残念ながら、今年も新入社員は入りません。 社外の方から「もっと会社が大きくなるといいね!」と激励の言葉をいただくことがあるのですが、ベレ出版は「会社を大きくする」ことを目標に掲げていません。むしろ「会社を必要以上に大きくしない」ことを心掛けています。 「会社に新しい風を吹き込みたい!」という意味では、新しい社員に加わってほしい気持ちはあります。また、会社が大きければスケールメリットも得られるでしょう。ただ、大会社はその大きさを維持していくために、効率的な経営で利益を最大化することが求められるので、効率の悪い事業や、すぐに利益を生まない事業はやりにくくなります。でも、小さな会社は、その所帯を維持できる利益があればいいので、大会社ほどには効率やスピードが求められません。小さい会社であるがゆえに、「大きくは儲からないが、その分、大会社にはできない仕事」に取り組むことができると考えています。ちなみに、自社に限らず出版事業の大半は、まさに「たいして儲からない小さな仕事」だと思っています。 実は、誰もが知る大会社、ソニーの設立趣意書にも以下のように書かれています。 一、経営規模としては、むしろ小なるを望み、大経営企業の大経営なるがために進み得ざる分野に、技術の進路と経営活動を期する(ソニーグループ株式会社のホームページより一部抜粋)https://www.sony.com/ja/SonyInfo/CorporateInfo/History/prospectus.html その後、幸か不幸か、ソニーはとても大きくなったわけですが、ベレ出版としては、適度な小ささを維持しながら「山椒は小粒でもぴりりと辛い!」の精神でがんばる所存です。