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  • 著者のコラム

英語でセルフケア:心も頭も整える英語活用術 #3

著者 SAKURACO

(前回までの記事はこちら)
#1 https://www.beret.co.jp/column/8457
#2 https://www.beret.co.jp/column/8472

Hello folks! 3月の連載を担当させていただきますSAKURACOです🌿
前回の記事では、起きた出来事だけを書く「日記」を卒業して、思考を整える「ジャーナル」を書く方法と、書く内容がない!と困ってしまった時に使えるコツをシェアしました。
今回の記事では、「英語ジャーナル」を書く時に自分の考えや起きた出来事を表現するための幅が広がるヒントをお伝えしていきます!✏️✨

英語で文章を書いたり考え事をしていると、どうしても主語が「I」=私、に偏りがちになりませんか?
例えば こんな感じ。

I went shopping. I enjoyed it because I found a book I like.
(買い物に行きました。自分が好きな本を見つけられて楽しかったです。)

この文章、自分の気持ちや状況描写はちゃんと完結しているけれど、溢れ出る箇条書き感は拭えないですよね…。

これが例えばこんな風に書けたらどうでしょうか?

After wandering around for hours, a pleasant surprise greeted me at a bookstore. I found a book I like! There's nothing more exciting than sitting with a great book, and I can't wait to immerse myself in the story.
(数時間ブラブラしたあと、書店で嬉しいサプライズが待っていました。なんと気に入った本を見つけたんです! 最高な本とじっくり向き合うほど楽しいことはないな、と思うので、物語に没頭するのが待ち遠しいです。)

難しい単語は使っていないけれど、出来事や気持ちの解像度がグッと上がったと思いませんか?

このように、主語の「I」の多用を避けることは英語の自然さだけでなく、自分の思考がよりクリアになったり、自分の思考や起きた出来事を違う角度から観察する、とっても良いキッカケになります。

  1. 「I」を抜け出すにはシャッフルがオススメ
  2. シャッフルする時に便利な意識ポイント
  3. 「I」がない文章の弊害

「I」を抜け出すにはシャッフルがオススメ

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文章をシャッフルする、つまり主語と述語・目的語を入れ替えてみると、一気に選択肢が増えていきます☝︎

例えば I like chocolate. の代わりに、Chocolate is my favorite food. のように、主語と目的語をひっくり返すイメージ。

他にもこんな感じになります。

I watched a movie with my friend. It was fun.
(友達と映画を観ました。楽しかったです。)
→ Watching a movie with my friend was so much fun.
(友達と一緒に映画を観るのは、とても楽しかったです。)

I’m glad I found a good book.
(良い本に出会えてよかったです。)
→ Finding a good book excites me more than anything!
(良い本に出会えたことが、なによりの喜びです。)

I think it’s important to be kind to others.
(思いやりを持つことは大切だと思います。)
→ Being kind to others is important for me.
(周囲に思いやりを持つことは、私にとって大切なことです。)

例文のように、述語が動詞の場合は ing を足してあげる(Watching, Finding etc )、形容詞の場合はbeing を入れてあげる (Being kind)と、簡単に述語だった箇所を主語に持って来ることができちゃいます💡✨

シャッフルする時に便利な意識ポイント

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他にも、主語と述語を入れ替える時に便利なポイントをご紹介してみますね!

◎What から始めてみる
これは思ったことや感じたことを言い表したい時に、特に便利なワザです! I think 〜 や I was surprised 〜の代わりに、 What I realize was that 〜 や What surprised me was 〜 のように表現してみます。

例文にしてみるとこんな感じ。

I went out, and I had a good time. I think I should go out more.
(おでかけして楽しかった。もっと行きたいな。)

→ What I realized after going out was that it’s a really good way for me to relieve stress, so I should create more opportunities to go out.
(おでかけして気づいたのは(おでかけすることは)私にとってとても良いストレス発散方法だということ。もっとこういう機会を設けたほうが良さそうだな。)

I was surprised to find out that my friend shares the same birthday as my sister. (友達と姉の誕生日が同じだと知って、びっくりした!)

→ What surprised me today was that my friend and my sister share the same birthday!
(びっくりしたことは、友達と姉の誕生日が同じだったということ!)

◎頻度やタイミングを表す単語を入れてみる
Often / Sometimes / When / Normally / Usually / Generally / Rarely / Unlike / Before / After など、頻度やタイミングを表す単語を文頭に置いてみると、内容がドラマチックに変わる訳ではないけれど、文章の印象がガラッと変わるのでおすすめです。合わせて主語も変えてみると、こんな風にいい感じに変身できます♻️

I learned that process-oriented goal is better than outcome-oriented goals in a book called X.
(結果重視の目標より、過程重視の目標のほうが良いと本で学んだ。)

→ After reading a book X, I realized that process-oriented goal is better than outcome-oriented goals in a book.
(本を読んで(んだ後)、過程重視の目標のほうが、結果重視の目標より良いらしいと学んだ。)

→ Often, people create outcome-oriented goals but process-oriented goals are better, according to the book I read.
(みんな結果ベースの目標を立てがちだけれど、実は過程ベースの目標のほうが良いらしいと本に書いてあった。)

◎接続詞から入ってみる
Even though / Because / Despite / Although などの単語から入ってみるのもアリです!

I changed my monthly goal because I learned that process-oriented goals are better than outcome-oriented goals.
(月間目標を変えてみた。過程重視の目標のほうが結果重視の目標よりも良いと聞いたので。)

→ Because I learned that process-oriented goals are better, I changed my monthly goal.
(過程重視の目標のほうが良いと学んだので、自分の月の目標を変えてみた。)

→ Even though I had already made my monthly goal, I changed it because process-oriented goals are better, and mine was outcome-oriented.
(もう今月の目標は決めてあったけれど、過程重視の目標が良いと聞き、結果重視になってしまっていた自分の目標を変えてみた。)

「I」がない文章の弊害

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ここまで「I」じゃない主語の文章を書きながら、物事や自分の考えを違う視点から切り取るためのコツをお伝えしてきました。しかし、これをあまりやり過ぎてしまうと「I」(愛)が無い文章になってしまうことがあります。つまり、機械的だったり、いわゆる「お堅い」文章になってしまったり。

そもそもジャーナルって自分の思考や経験を記録するのが目的なので、どこまでもパーソナルなんですよね。だからむしろ「I」で溢れているほうが自然だし、オーガニックとも言えます。

それに、文章をシャッフルするためには、自分の言いたいことの着地点をしっかりわかっている必要がありますよね。 でも自分の考えをつらつら書いている段階の時って、最初は自分が何を言いたいのかわからないことの方が多いと思うんです。

だから、ジャーナルを書く時、最初はまず「I」に溢れた文章を書き出してみましょう。全部出し切ったら、そこで「これをまとめると(または違う視点で切り取ると)どういう表現になりそうかな?」という具合に書き直してみる。

文豪、アーネスト・ヘミングウェイもこう言っていますので、安心して(?)書き直しを楽しんでみてくださいね🌿

”The only kind of writing is rewriting.”  ― Ernest Hemingway
書くことは、すなわち書き直すということ。

こんな風に「違う視点で切り取る」ための練習問題は、拙著「SAKURACO’sこなれ英語LESSON」でもご紹介していますので、ぜひぜひチェックしてみください📚💐

次回は、せっかく書いた英語ジャーナルを活用するための、おすすめの方法をいくつかご紹介します!お楽しみに!✏️✨

(次回の記事はこちら)
#4(最終回) https://www.beret.co.jp/column/8542

記事を書いた人:SAKURACO
NYでデザインを学ぶため19歳で単身渡米。一度帰国するも、国際結婚を機に2014年よりアメリカ西海岸へ移住。
語学力を活かして大手オンライン英会話にて累計100名以上のレッスンを担当する。現在はフリーランスで、洋書を教材にした英語ワークショップの開催や学習教材のデザイン、SNS・ブログ・ポッドキャスト・YouTube などのコンテンツを通して、英語学習についての情報を発信中。ライフスタイル系コンテンツの作成やイラスト作品も手がけ、自身のアート作品を販売するショップも立ち上げている。EPT® 英語発音テスト満点保持。
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