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  • 社長コラム

本の価格は高い?たしかにそうかもしれませんが……

今回は、書籍の価格をどう決めているか、という話です。
ベレ出版の場合は、主に二つの考え方を軸に検討しています。
一つは、「(1)1冊作るのに必要な原価から逆算する」という考え方です。
発生する原価(コスト)を算出した上で、会社として必要な利益を上乗せして価格を計算します。
もう一つは、「(2)読者が買いやすい価格を目指す」という考え方です。
類似書籍の価格と比較するなど、購入者心理を想像して価格を検討します。
基本的には、(1)の考え方をベースにしつつ、(2)も多少加味して検討する感じです。

「この本はたくさん売れそうだ」と思ったら(2)の考え方を強めに意識することもあります。
たくさん売れる(作れる)場合は、スケールメリットで1冊当たりの原価が抑えられます。
また、「たくさん売れそうな企画」は往々にして類似書があり、読者はシビアに比較して購入しますので、類似書との価格差を意識せざるを得ません。
「それほど多くは売れなさそうな企画」であれば、たいてい類似書は少ないですが、そもそもたくさん作れないので1冊当たりの原価が高くつきます。
その場合は(1)の考えに基づいて価格決定した方が一定の利益が確保しやすいので無難です。

読者の方からすると、「(2)の考えに基づいて、読者が買いやすい価格にできるよう努力してよ!」というお声があるかもしれません。
もっともなご要望です。
ベレ出版としても、多くの方に読んでいただけるよう、手に取りやすい価格に設定したい気持ちはもちろんあります。
ただ、小さい出版社ですから、価格を引き下げる努力にも限界があります。

私としては、「その価格に見合う価値がある」と思っていただけるように内容の充実に努めることこそ、重要な企業努力だと思っています。
もしもベレ出版の本を読んで「高かった」と思われたなら、内容の質が期待より低かったものと反省します。
「ちょっと高いかな、と思ったけど、読んでみたら満足した」というお声をいただけるようにならないといけません。
資材など物価が上がり、業界全体として本の価格も上昇傾向なのですが、価格が上がった分だけ内容を向上させ、読者の満足度もアップさせられるように努力したいと思います。

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