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『著者に聞くStudy Routineを教えてください!』#2 コチェフ先生

著者 コチェフ・アレクサンダー

Q1:典型的な1日を教えてください。

本当はルーチンがあればベストだと思いますが、毎日大きく違う生活をしていて、典型と呼べるほどの習慣がないのが悩みです。そうとはいえ、なるべく毎日やろうとしていることは、

● 7時間寝る:できない時は仕方がないのですが。
● 朝は外に出て裸眼で太陽を見る:北海道なので冬は窓越しですが、太陽光を目に入れておくとすっきり目が覚めます。
● 運動をする:週に2~3回は、ビーストモードでかなりヘビーな運動をしますが、そうじゃない日でも少しずつ身体を動かすようにしています。
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Q2:最も勉強していた時期にどういう学習をしていましたか?また、それにどのくらい時間をかけていましたか?

多くの人と同じく、高校生・受験生・大学生の時は相当勉強していました。ただ仕事の性質上、今でも同じぐらいの勉強をしていますし、見方によっては、45歳を過ぎた今の方が勉強しているかもしれません。

言語に限定して言うと、

● 高校生時代は、他の人がやっていない勉強をすることを大きなテーマにしていました。大学用の言語学の教科書を買って読んだり、あえて難しい小説を読んだりして、とにかく同じ年齢の人たちと「まったく違うレベルのスキル」を常に目指していました。単なる負けず嫌いだったのかもしれません。

● 大学生時代は、大学の勉強よりも外側の世界に興味があった記憶があります。違う学部の授業を受けたり、社会人になることを見据えた勉強をしたりしていました。

人に教える立場として認めにくいのですが、「勉強」が得意なタイプの人間ではないです。なので、12時間机に向かって勉強するようなことは、試験の前など本当に切羽の詰まった時のみで、普段は興味あることをどんどん漁っていくスタンスで学んでいます。

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ブルガリア、ソフィアの街

Q3:学習のきっかけとなる目標はありましたか?どんなものでしたか?

ことばが得意かもと気づいたのは小学校ぐらいの時で、それ以来ずっとことばを学び続けています。大学受験以外で学びに関する目標を立てたことがないです。

Q4:ご自身の学習においてもっとも役立った1冊を教えてください。

1冊で収まらないのですが、英語の学習に最も役立った本を挙げてみます。

● 『マーフィーのケンブリッジ英文法』
Basic(初級)を丁寧に隅から隅までやって、次はIntermediate(中級)を隅から隅までやりました。今ならもっと簡単なEssential(日本語版なし)も出ていますので、Basicが難しいと感じる人はEssentialから始めても良いと思います。同時にボキャブラリーが増えないとつらいので、文法はあくまでも英語の四技能習得の一環という考えでした。
● Oxfordの現代英英辞典『Oxford Advanced Learner’s Dictionary
さまざまある英英辞典の中で最高峰だと思います。受講者さんにも薦めていて、いきなりAdvancedを使うのが難しい場合は、同じシリーズのStudent’s DictionaryまたはElementaryを推奨しています。英語力を大きく飛躍させたいと思うのなら、英英辞典ほどの味方は存在しません。私も単語帳を作ったりしますが、英英辞典は単語帳100冊より効果があると思っています。

Q5:学習をサボりたくなった時、どうしていましたか?

基本的にはサボります。サボりたいけど、サボれない時は、今それをやることがいかに重要か、いかに有意義か、いかにお得かなど、自分を洗脳してみます。また、思い切りサボらず、少し違うことをやってみてから戻ると意外と捗ることもあります。例えば、15分程度の掃除や片付け、ちょっとしたストレッチなどを挟むと良いリセットになります。

Q6:英語学習以外に大事なRoutineはありますか?

Q1にも書きましたが、運動です。今は、無酸素運動(ウエイトトレーニング)を中心にやっていますが、有酸素運動も少し混ぜたりします。夏ならランニング、冬ならスキーです。週にまったく運動しない日をなるべく2日以内にしたいという頻度を目指しています。運動後のストレッチも重要です。十分なストレッチをやっていないことに最近気づき始めて、ストレッチ強化に努めています。20歳前後までは股割りができていましたが、そこまで戻れるか、挑戦中です。

Q7:学生時代、英語は得意でしたか?

はい、得意でした。
私はブルガリアで生まれ育って高校までブルガリアでした。英語と日本語を学び、日本の大学に留学することを念頭に勉強していた時期には、周りの人や先生から「上手」と言われることで満足しては、留学レベルに達することは不可能だと気付いたので、それぞれの言語のネイティブにどの程度近く行けるかを常に試していました。いろいろな発音の真似、豊富なボキャブラリーなど、ネイティブ(CEFRで言うC2)に達して、初めて安心できると思っていました。

Q8:座右の銘もしくは好きな言葉を教えてください。

働かざる者食うべからず(死ぬまでハッスルしたいから!)
美は見る者の目に宿る(固定観念に捕らわれたくないから!)

Q9:尊敬する人物は誰ですか?

アレクサンダー大王
世界征服を目指して戦争していたリーダーですが、敵を全滅させないで、なるべく多くの人を生かして、敵陣のリーダーたちを自分の味方に引き込む戦略を世界で初めて展開して、とてつもない成功を収めた人間だからです。チンギス・カンの正反対の世界征服戦略と言っても良いかもしれません。

Q10:英語学習者にアドバイスをお願いします。

四技能を同時に伸ばすことが重要だと強く信じており、オレンジバードの受講生にはそのように指導をしています。このコラムでは、スクールに通うこと以外で、ご自身でできることに絞ってアドバイスを書きます。

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講座が始まります!
① 普段からYouTubeやNetflixなどを見てたくさんの英語を聞くことを生活の一部にする。
週に4~5時間、好きなテーマで英語を聞く
ことをずっとやっていけば、教科書のみで同じ期間勉強している人より必ず伸びます。初回は字幕入りで見て、慣れたら英語字幕入り、最後は字幕なしにしましょう。辛い、つまらない勉強ではなく、好きなコンテンツ限定でお願いします!
② 普段から英語を読む。
週に10,000語以上を読んでいく
と、教科書のみで同じ期間勉強している人より必ず伸びます。自分の興味のあるテーマ、好きなジャンルを見つけて、読みまくっていきましょう。
③ 検定を受験しよう
英検、ケンブリッジ英検、IELTS、TOEFL、TOEICを粘り強く、しつこく受けて、間に勉強してスコア伸ばしていくプロセス自体が英語の学習です。それぞれの検定は、英語の山を登る「足場」になるので、何をしたら良いかを悩まなくて済みます。上にあげている①と②と組み合わせれば、2~3年で驚異的な飛躍ができます。
※注:TOEICは様々な理由で人気あると思いますが、英語力を向上させるという観点から考えると、800点を超えたら別の検定に乗り換えた方が良いとかもしれません。試験そのものが仮に満点をとっても英語の上級編を制したとは言えない難易度であるため、TOEICのみを受け続けても英語力そのものは中級の枠組から出ることは難しいのです。もちろん、就活や院試などでTOEIC限定のハイスコアが必要な方は満点を目指しましょう。

記事を書いた人:コチェフ・アレクサンダー Alexander Kotchev
株式会社オレンジバード執行役員COO。北海道大学法学部卒業後、広告会社勤務のかたわらフリーランス翻訳者として活動。2009年より現職。主に高校生以上を対象に、留学準備、TOEFL・IELTSをはじめとした検定対策、自立した英語話者の育成を専門とする英語研修を提供している。
著書は、『完全攻略! TOEFL iBTテスト リーディング リスニング』、『完全攻略! TOEFL iBTテスト スピーキング ライティング』、『完全攻略! IELTS英単語3500』(すべてアルク刊)。他に、IIBC刊の『公式TOEIC Listening & Reading プラクティス リーディング編』並びに『公式TOEIC Listening& Reading プラクティスリスニング編』をはじめとして、15冊以上の教材の編集に携わる。
興味ある分野は、第二言語習得全般、語彙、TOEFLやIELTSなどの検定やテスト設計。
オンライン英語講座、翻訳・校正のオレンジバード (orangebird.jp)

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